「お願い……。ヒツジの絵を描いて。」「なんだって?」「ヒツジの絵を描いて。」雷が落ちたみたいにおどろいたよ。立ちあがって目をこすり、声のしたほうを見つめた。するとそこには、とてもふうがわりな、小さな貴公子がいて、悲しそうにこちらを見ていた(本文より)。こんなふうに、目の前にふいに現れた王子さまこそ、小さな星の王子さまなのです。
ISBN:4061487493 新書 三田 誠広 講談社 2006/11/16 ¥588
カスピアン王子のつのぶえ ナルニア国ものがたり (2)
2007年3月25日 読書夏休みがおわり寄宿舎へ帰る途中、4人きょうだいは魔法の力でナル二アへ呼びもどされます。数百年がすぎ暴君のもとで荒廃しきったナル二アで、4人は殺されかけた王子を助け、命がけの戦いをくり広げます。ISBN:4001140357 単行本(ソフトカバー) 瀬田 貞二 岩波書店 2000/06 ¥756
ハリー・ポッターと謎のプリンス 上下巻
2007年3月21日 読書ヴォルデモートの復活のせいで、夏だというのに国中に冷たい霧が立ち込めていた。そんな中を、ダーズリーの家にダンブルドアがやって来るという。いったい何のために?そして、ダンブルドアの右手に異変が……。17年前の予言は、ハリーとヴォルデモートとの対決を避けられないものにした。
新しい「闇の魔術に対する防衛術」の先生は、思いもかけない人物だった。一方ハリーは、突然「魔法薬」の才能を発揮する。授業はますます難しくなるが、ホグワーツの6年生は青春の真っ只中。ハリーには新しい恋人が現れ、ロンとハーマイオニーは仲たがいする。しかし、ドラコ・マルフォイだけは不可解な行動をとる。最後に起こる衝撃のどんでん返し。そして悲しい別れ。物語は第七巻の最終章へともつれこむ。ISBN:4915512576 単行本 松岡 佑子 静山社 2006/05/17 ¥3,990
キノの旅〈8〉the Beautiful World
2007年3月18日 読書「あー…」「何さ?キノ」「お腹すいたな」「だったら、止まって休む!空腹で倒れられたら――」「はいはい。何回も聞いたよ、エルメス」「分かっててやってるんだから」「そもそも、あの国が滅んでいたのがいけない」カーブを抜けながら、キノが言った。――お腹をすかせたキノとエルメスが辿り着いた場所には、盆地の中央を埋め尽くすように、数百人の難民が集まっていた……(『愛のある国』)他、黒星紅白が描くイラストノベルも含め全8話収録。ISBN:4840228329 文庫 時雨沢 恵一 メディアワークス 2004/10 ¥578
1973年のピンボール
2007年3月18日 読書さようなら、3フリッパーのスペースシップ。さようなら、ジェイズ・バー。双子の姉妹との<僕>の日々。女の温もりに沈む<鼠>の渇き。やがて来る一つの季節の終り――デビュー作『風の歌を聴け』で爽やかに80年代の文学を拓いた旗手が、ほろ苦い青春を描く三部作のうち、大いなる予感に満ちた第二弾。
ISBN:4062749114 文庫 村上 春樹 講談社 2004/11 ¥420
魔女の隠れ里―名探偵夢水清志郎事件ノート
2007年3月17日 読書笙野之里で企画している推理ゲームのアドバイザーをたのまれ、夢水名(迷)探偵は桜の咲く里へやってきた。ところが、ついたとたんにとどいたのは、『魔女』と名乗る人物からのメッセージ。そしてすぐに、謎の推理ゲームがはじまって……。『魔女の隠れ里』のほか、雪霊の藪の謎、羽衣母さんの謎もある、名探偵夢水清志郎事件ノート第4作。ISBN:406148446X 新書 村田 四郎 講談社 1996/10 ¥609
ロマンス小説の七日間
2007年3月16日 読書あかりは海外ロマンス小説の翻訳を生業とする、二十八歳の独身女性。中世騎士と女領主の恋物語を依頼され、歯も浮きまくる翻訳に奮闘しているところへ、会社を突然辞めた神名が帰宅する。不可解な彼の言動に困惑するあかりは、思わず自分のささくれ立つ気持ちを小説の主人公たちにぶつけてしまう。原作を離れ、どんどん創作されるストーリー。現実は小説に、小説は現実に、二つの物語は互いに影響を及ぼし、やがてとんでもない展開に!ISBN:4043736010 文庫 三浦 しをん 角川書店 2003/11 ¥620
一九七〇年の夏、海辺の街に帰省した<僕>は、友人の<鼠>とビールを飲み、介抱した女の子と親しくなって、退屈な時を送る。二人それぞれの愛の屈託をさりげなく受けとめてやるうちに、<僕>の夏はものうく、ほろ苦く過ぎさっていく。青春の一片を乾いた軽快なタッチで捉えた出色のデビュー作。群像新人賞受賞。
ISBN:4061317776 文庫 村上 春樹 講談社 1982/07 ¥370
バッカーノ!1934獄中編―Alice In Jails
2007年3月12日 読書若手幹部は『ミストウォール爆破事件』の参考人である恋人をかばって刑務所に。殺人鬼はヒューイという『不死者』を殺す快感を求めて刑務所に。泥棒は普通に逮捕され刑務所に。名前を譲った殺し屋はネブラの部長に依頼され刑務所に。錬金術師は最初から刑務所に。サンフランシスコ湾の沖合いに浮かぶアルカトラズ刑務所に、一筋縄ではいかない男達がそれぞれの目的を抱えて集う。一方、NYに残された者やFBIも何かを求めて動き出す。まるで全ての事象が一つに繋がっているかのように……。ISBN:4840235856 文庫 成田 良悟 メディアワークス 2006/10 ¥683
七月の図書室。彼と出会ったあの夏は、忘れない。藤子・F・不二雄をこよなく愛する、有名カメラマンの父・芦沢光が失踪してから五年。残された病気の母と二人、毀れそうな家族をたったひとりで支えてきた高校生・理帆子の前に、思い掛けず現れた一人の青年・別所あきら。彼の優しさが孤独だった理帆子の心を少しずつ癒していくが、昔の恋人の存在によって事態は思わぬ方向へ進んでしまう……。家族と大切な人との繋がりを鋭い感性を描く“少し不思議”な物語。ISBN:4061824589 新書 辻村 深月 講談社 ¥1,040
日本はそんなに悪い国なのか
2007年2月8日 読書著書はいう。「そもそも、日本は敗戦国である。敗戦国としての罰と辱めは十分すぎるほど受け、日本はそれをいわれるままに果たしてきた。それなのに、なぜ半世紀もさかのぼって新たな補償やお詫びを求められるのであろうか。償いはとうに済んでいる。でなければ、戦争が終わってから戦争犯罪人として千人を超える健康そのものの日本人の命を奪った処刑は何だったというのか」ISBN:4569630340 単行本 上坂 冬子 PHP研究所 ¥1,365
ぼくのメジャースプーン
2007年2月7日 読書「ぼく」は小学四年生。不思議な力を持っている。忌まわしいあの事件が起きたのは、今から三ヶ月前。「ぼく」の小学校で飼っていたうさぎが、何者かによって殺された……。大好きだったうさぎたちの無残な死体を目撃してしまった「ぼく」の幼なじみ・ふみちゃんは、ショックのあまりに全ての感情を封じ込めたまま、今もなお登校拒否を続けている。笑わないあの子を助け出したい「ぼく」は、自分と同じ力を持つ「先生」のもとへと通い、うさぎ殺しの犯人に与える罰の重さを量り始める。「ぼく」が最後に選んだ答え、そして正義の行方とは!?ISBN:4061824783 新書 辻村 深月 講談社 ¥1,019
ある日学校の帰り道に、もうひとりのぼくに出会った。鏡のむこうから抜け出てきたようなぼくにそっくりの顔。信じてもらえるかな。ぼくは目に見えない糸で引っぱられるように男の子のあとをつけていった。その子は長いこと歩いたあげく知らない家に入っていったんだ。そこでぼくも続いて中に入ろうとしたら……。少年の愉快で、不思議で、すばらしい冒険を描く長編ファンタジー。ISBN:4101098158 文庫 星 新一 新潮社 ¥420
経済的不況よりもはるかに深刻な「生きる意味の不況」の中で、「本当に欲しいもの」がわからない「空しさ」に苦しむ私たち。時には命をも奪うほどのこの苦しみはどこから来るのか?苦悩をむしろバネにして未来に向かうために、いま出来ることは何か?生きることへの素直な欲求を肯定し合える社会づくりへ、熱い提言の書!ISBN:400430931X 新書 上田 紀行 岩波書店 ¥777
『人狩り』によって矯正施設へと送り込まれた紫苑とネズミ。そこは無数の人間の塊が蠢く、この世の地獄だった。生きて戻ることはできるのか。一方、救出を待つ沙布の身体には異変が起きていた――。この都市は、人間を支配しようとしている。無慈悲に人を食らう、支配欲に猛り狂った怪物だ。誰も気がついていないのだろうか。いよいよNO.6の暗部へ。
ISBN:4062693712 単行本 北村 崇 講談社 ¥998
善良この上ない元巡査を殺害した犯人は誰か?そして前衛劇団の俳優と女事務員殺しの犯人は?今西刑事は東北地方の聞込み先で見かけた“ヌーボー・グループ”なる新進芸術家たちの動静を興味半分で見守るうちに断片的な事実が次第に脈絡を持ち始めたことに気付く…新進芸術家として栄光の座につこうとする青年の暗い過去を追う刑事の艱難辛苦を描く本格的推理長編である。ISBN:4101109257 文庫 松本 清張 新潮社 ¥700
東京・鎌田駅の操車場で男の扼殺死体が発見された。被害者の東北訛りと“カメダ”という言葉を唯一つの手がかりとした必死の捜査も空しく捜査本部は解散するが、老練刑事の今西は他の事件の合間をぬって執拗に事件を追う。今西の寝食を忘れた捜査によって断片的だが貴重な事実が判明し始める。だが彼の努力を嘲笑するかのように第二、第三の殺人事件が発生する……。ISBN:4101109249 文庫 松本 清張 新潮社 ¥660
意外性あふれるユーモア、ユニークな着想、シャープな諷刺に満ちた光輝く小宇宙群!日本SFのパイオニア、星新一の自選ショートショート集。がけくずれで壊れた小さな社のあとに残された深い穴。穴は、捨てたい物は何でも引き受けてくれた。原子炉のカス、機密書類、都会で出た様々なゴミ。穴のおかげで都会の空はきれいになっていったが……。奇妙でスリリングな50編を収録。ISBN:4101098018 文庫 星 新一 新潮社 ¥500
ガンやSARSで騒ぐことはない。そもそも人間の死亡率は100%なのだから――。誰もが必ず通る道でありながら、目をそむけてしまう「死」の問題。死の恐怖といかに向きあうべきか。なぜ人を殺してはいけないのか。生と死の境目はどこにあるのか。イラク戦争と学園紛争の関連性とは。死にまつわるさまざまなテーマを通じて現代人が生きていくうえでの知恵を考える。ISBN:4106100614 新書 養老 孟司 新潮社 ¥714
ペギー・スー―蜃気楼の国へ飛ぶ
2007年1月4日 読書今度の舞台は、幻の国。お化けからの嫌がらせが絶えないペギーに、また新たな敵が現れた――。ぺギーの一家が訪れた砂漠には、不気味な蜃気楼の噂があった。砂漠の孤独に耐えられなくなった者たちが次々と消えてゆき、二度と戻って来ないというのだ。やがてペギーの家族も、蜃気楼の中に捕らえられしまう。家族を助け出すために、蜃気楼の国に乗り込むペギー・スー。蜃気楼の国で待ちうけていたのは、眠れる巨大な悪魔だった……。ISBN:4047914312 単行本 金子 ゆき子 角川書店 ¥1,995