――「いい歌だった。歌もいいけど、歌手の声と歌い方がとても素敵だった。気に入った」「おや、キノがそこまで満足げに言うとは珍しい」歌が終わった直後から、まるでそれがスイッチだったかのように、広場には人の動きが生まれていた。歩いて城壁へ向かう人や、店のシャッターを開く人、馬車を用意する人、または自動車のエンジンをかける人。そんな中の一人、エプロン姿の中年の女性が、キノに目を止めて話しかけてきた。「旅人さん。さっき入国したのよね?今の歌聞いたかしら?いい歌だったでしょう?素敵な歌声だったでしょう?」(『歌姫のいる国』)――他全11話収録。そして、今回の“あとがき”は……!?
ISBN:4840235805 文庫 時雨沢 恵一 メディアワークス 2006/10 ¥599

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